デンマークの農業

デンマークにとって農業は、産業規模、経済規模ともに大きな役割を担い位置を占めています。デンマークの国土や気候は農業に適しており、大規模な農業生産を可能にしています。デンマークの国土は平坦な土地であることから、穀物や家畜の生産に適しています。デンマークの面積は4万3千平方キロメートルですが、その国土の61%が農業用地として使用されています。デンマークの人口は570万人ですが、人口の約3倍である1500万人規模の食料生産が可能です。このように農業大国であることから、デンマークは農業の輸出戦略にも力を入れています。

デンマークの農業は、さまざまな分野から構成されています。

畜産分野では乳牛生産が大きく、農林分野では穀物生産が大部分を占めています。

穀物:900万トン、牛乳:570万トン、豚肉:200万トン、牛肉:14万2千トン、鶏肉:20万2千トン

また近年デンマークでは、農家数は減少傾向にあるものの、農業生産率は増加傾向にあり、これはデンマークが得意とする農業に特化した結果、農家の大規模化が進んだとされています。デンマークの農業生産性の高さは、グローバル市場においても競争力があります。

デンマークの農業分野では、オーガニック生産も大きな役割を果たしています。特に、デンマークのオーガニック製品に対する需要は、ここ23年増加傾向にあります。2020年度、デンマークの農業面積の11.7%がオーガニック農業生産用地でした。

デンマークのフードクラスター

デンマークのフードクラスターは、デンマーク経済にとって重要な役割を担っています。フードクラスターはデンマーク最大の輸出分野です。

フードクラスターは、デンマークの対外輸出分野の24%を占めています。また、フードクラスターから生産された約75%が対外輸出用です(2018年度統計)。デンマークのフードクラスターは大規模なセクターであり、あらゆる農産物を生産し輸出しています。2020年度の、3大輸出製品は、豚肉(22%)、魚介類(14%)、乳製品(12%)でした。

出典: デンマーク農業理事会(Landbrug og fødevare).

デンマークやデンマークの農業・食品産業に関する詳細は、こちらをご覧ください。Food Nation Home - Denmark Food