経済

1990年代初めの経済的混乱のあと、2008年に世界経済危機が始まるまでのわずかな間、好況にわいた時期がありました。

漁業という単一産業への依存度が非常に高いため、景気の浮き沈みが激しく、世界需要の増減に大きく左右される傾向があります。
そのためここ10年間は、経済の分散化と競争力の強化に努めています。

GDPの約20%、輸出の約95%を占める水産業、水産加工業、漁業が、フェロー経済の中核です。
フェロー諸島はEU加盟国ではありませんが、EU諸国、アイスランド、ノルウェー、ロシア、グリーンランドを含む北大西洋諸国と慣習的にさまざまな協約を結んでいます。
フェローの漁船は季節ごとに最適な漁場へと移動する必要があり、協約は不可欠なのです。

フェロー諸島は毎年デンマークから国家予算の約11.7%に相当する補助金を受けています。
国民世論は完全自治を支持しているものの、経済的にはデンマークと強く結びついた状態が続いています。