気候と野生生物
気候
フェロー諸島の気候は、海洋性の亜北極気候に分類されています。
北大西洋海流による温暖な冬と、寒涼な夏が特徴で、平均気温は冬が3℃、夏は11℃です。
風の強い日や曇りの日が多く、年間とおして約260日に降雨がみられます。晴天の日はあまりありません。冬季は夜が長く、日照時間がたった5時間しかない時期もあります。
逆に夏になると日没時間がほとんどなくなり、昼間が最長19時間にもおよびます。
野生動物
フェロー諸島の野生生物の主役は鳥です。
ストレイモイ島の北西沿岸には、ヴェストマンナ・バード・クリフと呼ばれる鳥の営巣地があり、何千羽もの海鳥たちが巣を作って暮らしています。
島を囲む海は絶好のエサ場であり、大西洋地域において面積あたりの鳥の生息数がもっとも多い場所となっています。
よく見られる鳥の種類はウミガラス、ハシブトウミガラス、オオハシウミガラス、ミツユビカモメ、ヒメウミスズメ、ニシツノメドリなどです。ちなみにネルソイ島には世界最大のヒメウミツバメのコロニーがあります。
フェロー語で「チャルダー」、英語では「オイスターキャッチャー」と呼ばれるミヤコドリは、フェローの国鳥で3月初旬ごろにフェロー諸島へ戻ってきます。春から夏にかけては、ミヤコドリの鳴き声が島のいたるところで聞かれます。